今月のヒップホップのアルバムでよかった作品です
Tee’s Coney Island / Tee Grizzley
デトロイトの中心的存在なラッパーによるアルバムです。今月はこれが一番好きでした
イントロの1曲目、Ain’t Nothing Newからバイブス満タンな曲でがっつり引き込まれました。
先行曲のGrizzley 2TymesやRobbery6は聞けば聞くほど好きになってくるし新曲のFloatersとかFight This Caseもかっこいいです。
客演で一番掴まれたのはSopranosのMGK(マシンガンケリー)でした。入りから完璧にデトロイトのラップしてて最高でした。
さらにいうとその後リリースされたデラックス盤もめっちゃよくて、PnB RockとのWhat’s That?は泣けました。この曲は2018年にリリースされたPnB RockのThrowawayってEPに収録されてたんですけどPnB Rockが亡くなったことを受けて、Tee Grizzleyのバースが書き直されてて、それがグッと来るのでぜひ聴き比べてほしいです。MVも泣けます。
間違いなく年間ベストの候補にはいる傑作でした。
Decided 2 / NBA YoungBoy
YB今年4枚目です
シリーズものとして2018年のDecidedとはだいぶ別物だと思います。ちょくちょくよくわからない曲もありますが概ね好きなテープでした
一番よかったのはLife N Gloryで、5分に渡って力強く、訴えかけるように歌い上げるエモーショナルな曲でめちゃくちゃかっこいいです
Rod WaveとのBetter Than Everも最高でした
しっとりと聞かせるI’m A DemonやGuapi、バトンルージュ系の凶悪なMy Address PublicにChoppa Gizzleなどなどいい曲がそろってます
最近のYBのアルバム大体1周で消化できない作品が多いんでよくわからんと思っても、なぜかやけに耳に残るんでいつの間にか好きになってます
When I Was Dead / Kodak Black
Kodakは今年2枚目です。予告なく突然ドロップされました
先行曲からしてそうでしたが全体的に暗めな雰囲気です。個人的には好みです。
ヤケクソ気味な詰め込みラップを披露するI’m Kodakは一回聞いてほしいです、おもろいですよ
あとはハードなビートがインパクトのあるLemme Seeとかは流行りそうな気がします。fukumean的な感じで。
Kodakの仲間ですでに亡くなっているWizDaWizardも2曲参加してますがどちらの曲でもかっこいいラップしてます。
ダラスのOG Bobby BillionsがMaster Peaceという曲に参加しているのですがこの曲が一番好きでした。ピアノの旋律が美しい曲です。Kodakのバースも素晴らしいのですが、OG Bobby Billionsのバースがワードプレイ満載ですごいです。Genius映えしそうな感じです
Blood red, I paint the city with my gun
それにしても、KodakとYBが同日にアルバムをリリースするのは感慨深いですね、この2人の音楽性がかなり近づいてきてる感じするので、そろそろ一回コラボ曲とか出してほしいなと思います
Too Good To Be True / Rick Ross & Meek Mill
Maybach Music Groupの看板2人での初のアルバムです
最強タッグの本気の作品でした、半端ないクオリティです
血管切れそうなテンションでMeekがラップするGo To Hell, ウェッサイ系なビートやボーカルが最高なAbove The Lawあたりが際立ってよかったです
音的にも客演陣も2010年代前半のMMG全盛期のきらびやかな雰囲気そのままです。Future参加のIn Luv With The MoneyとかAce HoodのBugattiみたいやし、当時のメインストリーム感というか、懐かしさも感じられると思います。
最近のヒップホップリスナーが好むかどうかはわからないですが、熱いラップが聞きたい人にはおすすめです
Welcome 2 Collegrove / 2 Chainz & Lil Wayne
ベテラン2人のタッグです
この2人でのコラボアルバムは2016年のColleGroveに続いて2作目です。
Lil Wayneファンならお馴染みのBangladeshの、口笛とドラムだけのシンプルすぎるビートが印象的なPreshaとか、プロデュースがJuicy J, Mannie Fresh, Big K.R.I.Tというとんでもない組み合わせのLong Story Shortという曲だったり序盤はおもしろい感じの曲もありつつ、Millions From NowとかTransparencyやCrown Snatcherなど、随所で決めるとこはしっかり決めてて流石のかっこよさです
他にもMobb DeepのHavocがShameという曲とBarsという2曲に提供してたり(BarsはMIKE DEANの演奏付き)するのも意外性があっていいです
バラエティに富んだいいアルバムだと思います。あとやっぱLil Wayneのラップはかっこいいね
I Might Forgive… But I Don’t Fotget / Jeezy
アトランタトラップの重鎮Jeezyのアルバムです
2枚組29曲で約1時間半を客演なしで1人きりでラップし続けるというとんでもない気合の入り方のアルバムで、激重な超大作でした。
一曲目からJeezyらしい重厚なサウンドのトラップが並んでいて好きな人には刺さりまくるでしょう。
後半の、比較的しっとりした感じの方もよく、特に最後のNo Choiceという曲は泣かせられます。
暑苦しいというか説教臭さすら感じるJeezyのラップは聞く人を選ぶかもしれませんが、個人的には傑作です。
Dolores Son / Sonny Digital
Futureや2Chainzなどのプロデューサーとして有名なアトランタのSonny Digitalのラップアルバムです
ラップするってしらんくて驚きでしたが普通にめちゃくちゃかっこいいです。
普段のプロデュースしてるようなトラップもやりつつ、全体的に明るめで、クリスチャンっぽい?Chance the rapperとかの系統の曲もあって面白かったです。異様な雰囲気のWAKENBAKE (feat. Juicy J)や、壮大で美しいNever Again (feat. Seddy Hendrinx)がおすすめです。
Another Summer Night / Kamaiyah
先月Jay WorthyやHarry Fraudとのコラボ作を出したベイエリアの女性ラッパーKamaiyahのアルバムです
デビューアルバムのA Good Night in the Ghettoに似たジャケットの通りで、続編に当たるそうです。
全体的にいい感じですが、特に03 Greedoとのコラボ曲2曲がまじでいいです。Lamborghini Dreamsは耳が溶けるような気持ちよさです
GroupiesやSteppin’みたいにクールな曲もいいですし、Every Fridayはサビのメロディがいいです
Rule of Thumb: Rule 1 / E-40
ベイエリアのレジェンド、E-40のアルバムです。80年代から活動していて、すでに還暦近いのですが精力的ですね
E-40のアルバムは多分一番有名な2006年のMy Ghetto Report Cardしか聞いたことないんですけど、その作品と変わらないパワフルなハイフィーサウンドとオフビートなラップで、生きた化石的なよさがあります。
地元の若手Larry JuneやLaRussellだったり、他にもNBA YoungBoyや出所したてのB.G.なんかも参加してて、いい雰囲気感じるアルバムです
Stressmatic参加のIt’s Complicatedという曲が一番好きでした
Industry Nightmare / TEC
バトンルージュのラッパーTECの今年2枚目のアルバムです。
今年リリースのアルバムWeb Life 4は大傑作でしたがこっちもなかなかいいです
ルイジアナ、フロリダあたりのアーティストに多いペインソングやハードなラップの一番基本的というか、原点に近いことをやってるようなイメージです。要するにクソかっこいいんで聴いてください
Quando Rondoとか好きな人は確実に気に入るやつです
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